7. Spiral
設計:槇文彦
竣工:1985年
住所:東京都港区南青山5丁目6-23
世界的な名建築家・槇文彦氏によって設計された、日本のポスト・モダン建築を代表する建物「Spiral」。この複合文化施設の内部は、名前のとおり自然光が降り注ぐ天井に向かって螺旋状のスロープが上昇する画期的な造りになっている。その構造は、訪れた人を自然とアートの世界へ巻き込んでいき、いつの間にかアートが身近なものに感じられる機能を果たしている。
★インタビュー「SPIRAL館長・小林裕幸氏が語る"青山とアート"。青山通りをカルチャーストリートに?」もご一読を!
8. 日本看護協会ビル
設計:黒川紀章
竣工:2004年
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目8-2
黒川紀章氏のシンボルとも言えるガラスの円錐が印象的なこの建物は、「公共性の高い日本看護協会の機能と品格を保ちながら、いかに表参道に共生させるか」をテーマに設計された。事務所だけでなく店舗やテラスを複合させたり、壁面線が揃う表参道の建築群の中で、あえて建物を後退させて、前面にポケットパークを設けたりすることで、そのテーマを反映している。
9. GYRE
設計:MVRDV
竣工:2007年
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目10-1
黒く重力を感じさせるデザインで挑んだ、オランダの新進建築家グループ MVRDV。表参道の持つ強い水平性と、建築空間の醍醐味の一つである垂直移動を合わせ持った螺旋 =「GYRE」を見出し、建物に二重螺旋構造をつくり出したことで、表参道を歩く人々に上下運動する人々の挙動を魅力的に示している。敷地の真横に立つDior表参道が持つ、白く浮遊感のあるデザインとは真逆であり、その対比も楽しめる。
★ハーバード出身の建築家・各務太郎氏による建築解説コラム「GYRE/ひねりの利いた建築。二重螺旋構造=表参道のDNA」もご一読を!
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