意外と観ることができない、過去の街の姿
体感での話になるが、2010年代以前の表参道・原宿の写真を見つけることはかなり難しい。もちろん、雑誌や新聞、WEBメディアにもあるはずだし、有料のストックフォトサイトでプロが撮ったこの街の貴重なアーカイブを見つけることができるのは確かだ。
しかし、よりつぶさに街の歴史や息遣いが見て取れるような、パーソナルなスナップ写真というと、お目にかかる機会はかなり限られてきてしまうのが現状である。
かつてのセントラルアパートメントの姿を鮮明に捉えている貴重な一枚。いわばこの写真の衝撃が、プロジェクトのきっかけのひとつになっていると言っても過言ではない。©︎東京おとなガレージ(禁転載)
本来ならば、そういった写真を見つけることは難しいかもしれない。しかし表参道・原宿はいつだってフォトジェニックな街。スマホが普及して以降、カメラ機能がインフレしている状態で、街を歩けばスマホやカメラを向けている人の方が多いように感じる。それほどに撮りたい場所やシャッターを切る瞬間に巡り会う確率は都内に置ける他の街においても、地方都市においても、より高い気がする(と、勝手にこの街で働くひとりとして思っている)。
だからこそ、スマホがなかったどんな年代に置いても、誰かが写真に撮ってそのときの街の姿を残しているのではないか。いや、私たちと同様にそういう人がいるはずだ。という根拠のない、この街を訪れるみんなへの信頼こそがこのプロジェクトの原動力。
実家のフォトアルバムにしまってある、あるいは、プリントをデータ化して個人的にアーカイブしている。そんな、誰に見せるわけでもない個人的な思い出写真が、実はすごく面白く、魅力的に在りし日の街の姿を映し出すのである。
1980年(昭和55年)の竹下通りのワンシーン(©東京おとなガレージ/禁転載)
























