2026/4/16 トークイベントと図録発売情報について追記
ジャッドがマーファに残した空間を紐解く
外苑前のワタリウム美術館にて、20世紀を代表するアーティストとして知られるドナルド・ジャッド(Donald Judd)の展覧会「ジャッド|マーファ展」が、2026年2月15日(日)〜6月7日(日)まで開催される。
革新的なアイデアと作品によって、アート、建築、デザインの分野を刺激し、影響を与え続けたドナルド・ジャッド(1928–1994)。生涯を通して、アートと芸術表現、土地保全、経験的知識、積極的な市民参加の重要性について幅広く論じた。
1968年、ジャッドは、NY スプリング・ストリート101番地の地上5階建て鋳鉄造ビルを購入し、「恒久展示(パーマネント・インスタレーション)」というアイデアを展開し始める。
1970年代には、メキシコにほど近いテキサス州の町「マーファ」に移住。町に残る建物を、生活の場、制作の場として作り変え、さらに恒久的な展示スペースを作るため、チナティ財団を設立。ジャッドが追求し続けた一つ一つの空間は、半世紀の時を経た今も、ジャッドが意図したままの姿でマーファにあり続けている。
本展では、1950年代に制作された初期の絵画作品、1960〜90年代の立体作品に加え、ジャッドがマーファに残した空間について、ドローイング、図面、映像、資料を通して紹介。さらに、ワタリウム美術館 創設者・和多利志津子が1978年にジャッドを日本に招聘し開催した「ジャッド展」(1978年2月22日〜3月22日)のドキュメントのコーナー展示も設けられる。
会期中は、毎週入館料のみで参加できるトークイベントが開催。その日は開館時間を1時間延長してさまざまなトークゲストとともにジャッドについて理解を深められる内容を聞くことができる(日程・詳細は記事末概要欄参照)。さらに、1978年のドキュメントも収めた本展の図録の発売が4月下旬に急遽決定(詳細は記事末概要欄参照)。こちらも乞うご期待だ。
「私にとって、ここは何もない田舎ではない。世界の中心なんだ。この土地が好きで、ここにいるのが好きなんだ。」(ドナルド・ジャッド / TV番組「ルーレンド・グート」でのハンス・ケラーによるインタビューより、1993年夏)
展示を「その場限りのパフォーマンスにしてはならない」というジャッドの強い信念。彼が愛したマーファの風景を眺めれば、表参道 / 原宿の街に染み込むアートの存在がより鮮明に浮かび上がってくるかもしれない。
■画像
01.ドナルド・ジャッド、マンサナ・デ・チナティの中庭にて、自作《デイヴ・シャックマンに》(1964年)と共に 1975年撮影
Photo Jamie Dearing © Judd Foundation. Jamie Dearing Papers, Judd Foundation Archives, Marfa, Texas. Donald Judd Art © 2026 Judd Foundation/ARS, NY/JASPAR, Tokyo.
02.15点の無題の作品 1980–1984年コンクリート チナティ財団、テキサス州マーファ
Permanent collection, The Chinati Foundation, Marfa, Texas. Photo by Florian Holzherr, courtesy The Chinati Foundation. Donald Judd Art © 2026 Judd Foundation/ARS, NY/JASPAR, Tokyo.
03.無題 1955年 キャンバスに油彩 ジャッド財団蔵
Donald Judd Art © 2026 Judd Foundation/ARS,NY/JASPAR, Tokyo.
04.ウェルフェア・アイランド 1956年 キャンバスに油彩 ジャッド財団蔵
Donald Judd Art © 2026 Judd Foundation/ARS, NY/JASPAR, Tokyo.
06.無題 1991 年 陽極処理したアルミニウム、黄色に透明な琥珀色のプレキシグラス ジャッド財団蔵
Donald Judd Art © 2026 Judd Foundation/ARS, NY/JASPAR, Tokyo.
■概要
ジャッド|マーファ展
開催期間:2026年2月15日(日)〜6月7日(日)
開催場所:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
電話番号:03-3402-3001
開館時間:11:00-19:00
休館日:月曜日(2/23、5/4は開館)
入館料:
[大人]1,500円
[学生(25歳以下)]1,300円
■連続トーク「JUDDを考える 2」
期間:2026.4.4-6.6 /全10回
期間中の土曜は、開館時間を1時間延長し、20時まで開館
場所:「ジャッド|マーファ展」会場
参加方法:
本展入場料で参加可能。
※当日のみ、最初の退出時に1F受付にお申し付けいただいた場合は、19時の再入場が可能です
2026.4.4(土)【終了】
「ジャッドの空間について:分割と円形 / 実用性と固有性」
お話し:寺田慎平(建築家、本展会場構成+テキスト担当)
4.11(土)【終了】
「ジャッドとデザイン その一」
お話し:中原慎一郎(コンランショップ・ジャパン CDO)
4.18(土)
「ジャッド:等価性と均衡」
お話し:沢山遼(美術批評家)
4.25(土)
「ジャッドの空間について:生活空間と展示空間 / 合理性とアシンメトリー」
お話し:寺田慎平
5.2(土)
「ジャッドの前でおしゃべりする夜」
お話し:杉原環樹(アートライター・編集)
5.9(土)
「ジャッドとデザイン その二」
お話し:中原慎一郎
5.16(土)
「ジャッドとボッタ / 会場構成とおさまり」
お話し:石村大輔(建築家)+寺田慎平
5.23(土)
「ジャッドとマーファ1980・2025」
お話し:和多利恵津子(ワタリウム美術館長)
5.30(土)
「ジャッドと現代建築 / 匿名性と即物性」
お話し:杉崎広空(建築家)+寺田慎平
6.6(土)
「ジャッドとマーファ2025」
お話し:和多利光(ワタリウム美術館)
■ワタリウム美術館「ジャッド|マーファ展」展覧会図録
"JUDD|Marfa" Exhibition Catalogue
A5版、78ページ、ソフトカバー、日/英併記
予価:2,500円(税込)
4月下旬発売予定/予約受付中
URL:予約注文ページ
※敬称略
>>編集部推薦!ハシゴNavi
開館36年目を迎えるワタリウム美術館の館長・和多利恵津子氏、CEO・和多利浩一氏への特別インタビューを前後編にて公開中!国内外の気鋭アーティストをいち早く紹介し、表参道 / 原宿の街に『異質な種』を蒔き続けてきた存在です。創設者・和多利志津子氏のユニークなエピソードなど、当時の貴重な体験談を伺える、読み応えたっぷりの記事全文をチェック!
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
ワタリウム美術館で20世紀を代表する美術家 ドナルド・ジャッドの展覧会「ジャッド|マーファ展」開催中
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-7-6
- 電話
- 03-3402-3001
- 営業時間
- 11:00-19:00
- 定休日
- 月曜日
*2/23、5/4は開館 - 開催期間
- 2026年2月15日(日)〜6月7日(日)
- 長谷川瑠美
外部ライター






























