2026年 「春」の表参道・原宿を撮影したYONAHAにインタビュー
季節ごとの表参道・原宿の景色を、フォトグラファーが切り取る「SEASONS」。毎シーズン定点のカットと、フォトグラファーそれぞれの視点で映し出された街並みを記録するとともに、その変遷を辿ることができる企画となっている。「SEASONS」の舞台裏にフォーカスしながら、撮影を担当してくれたフォトグラファーを紹介したい。2026年「春」の撮影は、YONAHAさん。
普段はスタジオワークを中心に活動するYONAHAさんが、初めて「街を撮る」というテーマに向き合い、ファインダー越しに見つめた表参道・原宿。撮影を通して感じた街のリアルな空気感や、ご自身の思い出について話を伺った。
>>全撮影写真は「SEASONS」ページへ
YONAHA
大学進学を機に上京。2019年大学を卒業し、2021年都内スタジオ勤務を経てフォトグラファーに師事。4年間のアシスタントを経て2025年に独立。独立後はプロダクト撮影を中心に活動中。カメラに興味を抱いた原体験として、通っていた塾の先生がカメラマンを兼業しており、興味本位で触らせてもらったのがきっかけ。YONAHA OFFICIAL SITE
撮影機材:カメラ
Nikon COOLPIX S6000
■「SEASONS」を撮影してみていかがでしたか?
普段はスタジオワークが中心なので、こうしてじっくり「街を撮る」というのは初めての経験でした。今回意識したのは、表参道・原宿を「綺麗に撮りすぎない」ということ。街は常に人がいて動きがあるし、刻一刻と景色が変わっていきますよね。
■撮影するのに苦労したカットはありますか?
最初は街を撮ることを少し難しく考えていた部分もあったのですが、いざカメラを持って俯瞰して見てみると、普段とは全く違う景色が見えてきて、とても新鮮でした。
■撮影するのに苦労したカットはありますか?
特に「春」という季節の、その合間の絶妙な空気感を表現するのが難しかったですね。 中でも青山交差点の写真は、交差点をどの視点からどう捉えるか、結構考えました。最終的にはフラッシュを焚いて、看板を光らせてみたりと、工夫しながら撮影した一枚です。

■掲載写真の中でYONAHAさんが推したい写真を、理由とともに教えてください
スナップっぽく撮った竹下通りの写真ですね。今の春から初夏へと移行していく、気持ちの良い原宿という街が持つ、空気感を写すことができたかなと思っています。スカウトする人が写り込んでいるいるんですけど、原宿らしい人間模様も込みで気に入っています。

それとあともう一枚、キャットストリートにあるCOACH(コーチ)のショップの看板の写真も好きです。ブランドのサインと電柱に貼られたステッカーというコントラスト。原宿という街が持つ多様なカルチャー感がこの2枚には共通して内包されているんじゃないかと思います。

■撮影の前後、表参道・原宿の街に対するイメージや感じ方に変化はありましたか?
撮影前は、竹下通りやキャットストリートって人も多いし、撮影するには難しい場所だなと思っていました。人がいっぱいいて、話しかけられたり、外国人に押し売りされるんじゃないか……なんて少し身構えていたところもあったんですが(笑)、実際に歩いてみたら、竹下通りがすごく楽しかったんですよ。少し路地に入っていくと小さなお店がいっぱいあって、大通りとは全く違う世界が広がっていました。普段足を運ばないような場所に足を踏み入れることができたのは、実際に歩いてみてわかった大きな発見でしたね。
いろいろなジャンルの人たちが入り混じっているという原宿らしいカルチャーが、今もしっかり残っているんだなと感じることができました。あらためて、歩いてみてこそ本当の魅力が分かる街だと思いました。

■ご自身でオモハラエリアでの印象深い思い出などがあればぜひ教えて下さい
アシスタントをしていた4年近くの間、神南のスタジオからレタッチャーさんのところへデータを持っていくために、よくこのエリアを通っていたんです。
深夜の人がいない、静まり返った表参道・原宿の景色や空気感もすごく良くて、その時間が好きでしたね。 それと、よく「大衆食堂 BEETLE」がおいしくてご飯食べたりお酒を飲みに行っていました。夕方前に行くことが多かったのですがとても情緒を感じる場所でしたね。そこへ行くのが仕事する上での一つの楽しみでした。
あと、昔一度だけ原宿でファッション撮影をしたことがあって。今回撮影に行ったときも同じようなファッション撮影にでくわして、当時のことを思い出しました。すごく懐かしい気持ちになりましたし、そういう光景自体が、浮くことなくこの街の「日常の風景」になっているというのをあらためて感じました。

■最後に、写真を見てくれた人へメッセージをお願いします
写真を見てくれた人には、「春ってなんだろう?」と、あらためて考えてみるきっかけになったら嬉しいです。“桜”のようなわかりやすいモチーフがない中で、写真からじんわりとした季節の変わり目を感じ取っていただけたら嬉しいです。
■編集部コメント
YONAHAさんのフィルターを通して切り取られた2026年、春の表参道・原宿。普段はスタジオで緻密な光と向き合う彼が、初めて「街」という予測不可能な被写体に対峙したことで、私たちが知っているようで知らない、リアルなオモハラの表情が引き出されていたのがとても魅力的に感じました。いわゆる、桜が咲き誇るようなわかりやすい「春」ではなく、行き交う人々の熱量や、「光」から新しい世界を照らすような、今の季節らしい煌めくような空気感がパッケージされているような気がします。YONAHAさんの写真からは、そんな街の呼吸、 変わりゆく街並みと、今も変わらず混在するカルチャーが映し出されていました。撮影ありがとうございました!
■編集部お気に入りの1枚

YONAHAさんの全撮影写真を見る
SEASONSページでは、フォトグラファーが収めた写真とともに、その時期に開催されていたイベントや展覧会、発売アイテムなど、開催(発売)時期に関連した全てのNEWS記事が見られるようになっている。
「こんなイベントやっていたな」とか「ここ行った!」など思い出を振り返ることが可能だ。フォトグラファーが撮影した美しい街並みとともに、併せて楽しんでみてほしい。
>>「SEASONS」をチェック
Photo:YONAHA
Text & Interview:Tomohisa Mochizuki

























