6人目はNUMBER SUGAR副店長・佐々木謙吾さんセレクトBOOK
食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして読書の秋。いつも行くカフェのスタッフさん、街の書店の店長さん、レストランのシェフ…この街で働く人たちが選ぶ「おすすめの1冊」を紹介します。
今回は、NUMBER SUGAR副店長・佐々木謙吾さんに選んでいただきました!
佐々木謙吾(ささき けんご)/役者を目指していたが、2016年にNUMBER SUGARの製造担当として就職。千駄ヶ谷に工場ができたタイミングで副工場長に。現在は、表参道店にて副店長として販売をメインに行う。趣味は野球。
佐々木さんおすすめの1冊は…
『和菓子のアン』 著:坂木司 (光文社文庫)
その理由とは?
「このお店で働き始めた時に、何かお菓子をテーマにした小説はないかと探していたんですが、その時にこの本を見つけて、装丁がシンプルで可愛らしかったこともあり直感的に購入しました。
18歳の女の子がデパ地下の和菓子屋で、個性的でプロフェッショナルな同僚に囲まれながら、謎めいたお客さんたちの言動を解いていくミステリー小説です。
主人公の女の子がちゃんと和菓子一つ一つに込められた意味を考え、真摯に愛情を持って販売している姿を読んで、『僕たちもキャラメルにこめた想いや美味しさをしっかりとお客様に伝えていきたい』と思えるようになりました。主人公の商品を理解しようとする姿勢には、とても良い影響を受けました。そして、なにより和菓子を食べたくなりました。キャラメル屋さんなんですけども…。
好きなポイントとしては、和菓子の予備知識がなくても、すんなり和菓子のイメージを思い浮かべることができるところです。もともと和菓子の印象として、『種類が少なそう』というイメージを持っていたのですが、この本を読んで多くの種類があることを知りました。言葉遊びだったり、洒落の効いたお菓子がたくさんあったりと、物語だけではなくて、和菓子自体の物語も楽しめる小説でした」
◾️NUMBER SUGARの最新情報
NUMBER SUGARでは、2020年4月から期間限定でオンラインショップを開設している。一輪のお花をプレゼントするイメージでデザインされた「8 PIECES BOX」や甘さと苦味のバランスが絶妙な「CARAMEL CREAM」など人気の商品を購入することができる。ギフトに自分へのご褒美に是非。
キャットストリート沿い、表参道からも徒歩1分ほどの距離にあるキャラメル専門店。ガラス越しのキッチンでは、無添加のキャラメルを手作りしている姿を見ることが見える。オーナー曰く、人に一番喜んでもらえるお菓子がキャラメルだったことから、その専門店を立ち上げることを決意したという。食べた人が少しでも笑顔になってほしいと、日々想いを込めたキャラメルを作っている。
Text:Ayaka Minoda